社会資源とは、個人や集団が福祉的なニーズを満たしたり、
問題を解決したりするために使われる制度やサービス、施設などのことを指します。
社会資源を利用するにはまずその知識が必要になりますが、
その情報はどこからどのようにして得ればよいのでしょうか?
今日はこれら社会資源の情報を入手する方法についてお話ししていきます!
社会資源の情報はどうやって入手しますか?入手できていますか?
社会資源、というとどんなものをイメージしますか?
よく知らない、という方も多いと思います。
社会資源はとても役立つものですが、そもそもどんな制度、
サービス、施設があるのか、資源を知らないと使うことができません。
しかし、一般的には医療につながっていても、医師と話して薬を貰うだけ、
という場合、社会資源利用の話には至らないのが普通でしょう。
では、利用に至った皆さんはどうやってその情報を得ているのでしょうか?
執筆者のたまこは利用したいサービスや施設があると、
直接担当者や施設職員に利用の希望を申し出て、
手続きをしてもらうようなちゃっかりさんです。
以前、患者さん、利用者さんに社会資源の利用を提案し、
役所の職員と導入に向けて動く、という仕事をしていましたから、
教えて貰わずとも社会資源を知っているから、
というのがその理由で、これは特殊な例です。
反対に、患者・利用者として病院・クリニックのデイケアや
相談室などで困っていることや希望について話し、
たまこがしていたように職員の方から
適した社会資源の話をされるのはよくある例です。
社会資源を扱う職種・施設、またはそういった人を
紹介してくれる職種・施設は意外と身近に多く存在しています。
社会資源のことを知らなくても、困っていることや希望について話すと、
そのニーズやデマンド(要望)に適した資源や
それを扱うのに適した職種・施設を紹介してもらえます。
社会資源から探すのではなく、社会資源の情報を持っている人と
まずつながってみるのも情報入手の方法の一つです。
社会資源の情報源(職種・施設)
- 主治医
- 病院・クリニックのスタッフ(担当部門名称の例:『デイケア』、『相談室』など)
- 市区町村の窓口(例:『障がい福祉課』、『国保年金課』、『医療相談課』など)
- 保健所
- 社会福祉協議会
- 民生委員
- 通所・入居施設、学校の職員
- ハローワーク(例:『専門援助課』、『みどりのコーナー』など) など
パンフレットやガイドブックを入手するには?
利用できる社会資源の一覧のような便利なものはないものか、
とインターネット上をお探しの方も多いと思います。
社会資源の種類や料金等の内容は、全国一律のものとそうでないものとあります。
そのため、お住まいの市区町村で利用できる社会資源の情報は、
各市区町村の担当窓口をあたるのが近道です。
市区町村によっては、障害ごとに利用できる社会資源をまとめた
リーフレット・パンフレットを作成していることがあります。
市区町村によって名称は異なると思いますが、福祉を担当している課、
例えば『障がい福祉課』、『国保年金課』、『医療相談課』といった類の
名称の窓口に問い合わせ、取り寄せてみてはいかがでしょうか。
さて、『精神障がい者と家族に役立つ社会資源ハンドブック』
という冊子をご存じですか?
精神障害者とその家族が使える社会資源についてよくまとめられた冊子です。
政府刊行物ということもあってか、あまり知られていないように思います
(通常の書籍のようにAmazonで検索しても出てくるものではありません)。
これは公益社団法人全国精神保健福祉会連合会が
厚生労働省障害者自立支援調査研究プロジェクトの補助金により作成したもので、
厚労省のホームページで無料で閲覧することができます(初版)。
ちなみに全国精神保健福祉会連合会は、精神障害者の家族会の全国組織です。
当事者の視点から調査・作成したものですから『精神障がい者と家族に役立つ』
という言葉にも説得力があります。現在2版が出版されています。*
*2021年2月現在在庫切れ 目次はリンクからご覧になれます
医療、地域生活支援、日中活動支援、就労・就学支援、経済支援など、
その内容も多岐にわたり網羅されています。
インターネットでやみくもに検索する前に、その目次だけでも目を通し、
これを参考に順に調べていくことをお勧めします。
下にリンクを貼っておきますので、ぜひご一読ください。
厚生労働省ホームページ『精神障がい者と家族に役立つ社会資源ハンドブック』
みんなねっと『「精神障がい者と家族に役立つ社会資源ハンドブック」訂正とお詫び』
社会資源:制度やサービスの情報を入手するには? まとめ
- 適した社会資源の情報を得るには、施設の窓口や専門職に
ニーズやデマンドを伝えるのが近道 - 社会資源は全国一律でなく、市区町村によっては
社会資源をまとめたパンフレットを作成している - やみくもに調べるより、網羅されたハンドブックを読んだり、
目次を参考に順に調べてたりするのが効率的
社会資源の充実はもちろん大切な課題ですが、
その資源を必要とする人にどう知ってもらうか、
どう資源につなげるか、ということも大事に考えてほしい課題です。
ではまた。
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