グループホームということばを聞いたことがあっても、
実際にはどんなところなのか、どんな人が利用できるのか、
具体的にイメージがわかない方も多いのではないでしょうか。
今日は精神障害者のグループホームについて紹介していきます!
精神障害者グループホーム(共同生活支援)とは
グループホームとは、精神障害者が職員に日常生活上の相談や
炊事や掃除などの家事援助を受けながら共同生活をする施設で、
居住系サービスの一つです。
必要な介護や支援のついたシェアハウスを想像すると
イメージがちかいかもしれません。
最近ではワンルームマンションのような居住者ごとの居室と、
共用スペースが別に用意された、集合住宅に近い形態の
グループホームもあります(サテライト型)。
『障害者総合支援法』の『訓練等給付』にあたり、
正確には『共同生活援助』といわれ、グループホームはその通称です。
なお、介護保険法によるグループホームは、
今回紹介するものとは異なります。
グループホームの対象者・目的とは
精神障害のグループホームの対象は、精神障害を持つ18歳以上の方です。
その目的としては、以下のようなものが挙げられ、
個人によってさまざまなニーズに対応しています。
- 単身生活をしていたが、不安があったり家事ができなかったりして
うまくいかなかったので、支援を受けながら生活をしたい - 単身生活を目標に、自宅を出て生活の仕方を身に着けたい
- 家族のいない生活を体験し、生活の仕方を身に着けてから自宅に戻りたい
- 施設や病院を出て、地域での生活をしたい
- 一定の介護が必要だが、施設でなく地域での生活をしたい
グループホームの種類
グループホームはサービスの内容により、大きくわけて3つの種類があります。
介護サービス包括型
主に夜間や休日に介護が必要な利用者のためのグループホームで、
必要な介護や支援をグループホーム内の職員が行います。
外部サービス利用型
主に夜間や休日に相談や家事などの日常生活上の援助が必要な
利用者のためのグループホームで、
介護や支援を外部の居宅介護事業所に委託し、
必要に応じて外部の事業所が支援します。
日中活動サービス支援型
平成30年に新しくできたサービス形態で、
24時間の支援体制もしくは短期入所施設の併設によって、
日常生活の支援や相談、介護など幅広いサービスを提供します。
グループホームに入るには
まず、どこにどんなグループホームがあり、定員や募集は何人か、
などの情報は、市区町村の窓口で得ることができます。
『障がい福祉課』といった名称の障害保険福祉担当の課が窓口です。
福祉・保健・医療の総合情報サイトWAM NET
「障害福祉サービス等情報検索」においても、
地域のグループホーム情報を検索することができます。
独立行政法人 福祉医療機構「WAM NET「障害福祉サービス等情報検索」」
自分に合いそうなグループホームがあれば、
市区町村の窓口を通すか直接電話をして話を聞いたり、
実際に見学に行ったりして入居時のイメージを
できるだけ具体的につかむようにします。
その後、ホームによって異なりますが、
面接や体験入居を経て契約に至ります。
グループホームは障害者総合支援制度のサービスですので、
契約の前に以下の3点をおさえておく必要があります。
- 市区町村による障害支援区分認定
- サービスを利用するにあたっての給付決定
- 「障害福祉サービス受給者証」を取得する
↓これらの詳しい手順についてはこちらの記事をごらんください↓
精神障害のヘルパー利用料金の相場は?申請方法や費用を詳しく紹介!
グループホームの費用
障害福祉サービス利用料
グループホームは障害者総合支援法のサービスですので、
居住者は障害福祉サービス利用料の1割を負担します。
自立支援医療と同様、前年の世帯年収に応じた上限が設定されており、
上限額以上の自己負担はありません。
ただし、利用料は一律ではなく、
グループホームの入居者の人数によって変わります。
↓自立支援医療についてはこちらの記事をごらんください↓
自立支援医療:精神科の通院医療費を軽減する制度の申請方法を紹介!
自己負担分
費用のうち、自己負担になるものは主に下記の4つです。
- グループホームの家賃
- 水道光熱費
- 食費
- その他(新聞、町内会費等)
なお、グループホームには家賃補助制度があります。
「市町村民税非課税世帯」または「生活保護」の場合、
家賃月額1万円を上限とした助成があります。
精神障害者のグループホームとは? 入り方や費用も紹介! まとめ
- グループホームとは、職員に日常生活上の相談や
家事援助を受けながら共同生活をする施設 - グループホームの対象は、精神障害を持つ18歳以上の方
- グループホームには、介護サービス包括型、
外部サービス利用型、日中活動サービス支援型の3種類がある - グループホームの情報は、市区町村の窓口で得られる
- グループホームに入るには、障害者総合支援法の
障害福祉サービス受給者証を取得する必要がある - グループホームの費用は、障害福祉サービス利用料と
自己負担分で、対象者には家賃補助制度がある
執筆者のたまこの姉もグループホームに入居していますが、
単身生活をしていた時よりずっと安心で快適だと言っています。
住まいを探している皆さんそれぞれの障害や、
ライフスタイルに合った暮らしに出会えるといいですね。
関連項目
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